for summer, dried flowers.

text:スタッフ 山口


梅雨が明けると、街の景色は一気に夏らしくなります。

強い日差し、濃く伸びる影、夕方になっても残る熱。
植物にとっても、人にとっても、少しだけ体力を使う季節です。

この時期になると、生花ではなく、ドライフラワーを選ばれる方が少しずつ増えてきます。

暑さで花が傷みやすい季節だから。
長く楽しめるものを暮らしに取り入れたいから。

理由はさまざまですが、季節が変わると、選ばれる植物も少しずつ変わっていくことを、店頭に立っていると実感します。

ドライフラワーは、生花のように水替えをする必要はありませんが、強い日差しや湿気に触れると、色褪せが少し早く進んでしまいます。
そのため、窓辺でも少し奥まった場所や、やわらかな光が届く場所、風通しの良い場所に飾るのがおすすめです。

ほんの少し置く場所を変えるだけで、植物が持つ色や質感を、より長く楽しんでいただくことができます。

けれど、私がお伝えしたいのは、それだけではありません。

ドライフラワーは、「役目を終えた花」と言われることがありますが、私は少し違う見方をしています。
乾燥することで水分が抜け、生花の頃とはまた違った表情を見せてくれる。

色がぎゅっと凝縮されたように深まるもの。
花びらがくるりと丸まり、繊細な陰影が生まれるもの。
まるで植物標本のように、その植物らしさが際立つもの。

花にはまだ見せてくれる表情があるから、その続きを見たい。

ドライにすることは、花を終わらせることではなく、その植物が持つ別の美しさを見つけることなのかもしれません。だから私は、ドライフラワーを「生花の代わり」としてではなく、一つの植物の姿としてご紹介しています。

季節や光を受けながら少しずつ表情を変えていく姿も含めて、その植物の時間を楽しんでいただけたら嬉しく思います。

店頭のカウンターには、夏らしい雰囲気の12種類のドライフラワーをご用意しています。
どれも、夏の光や風によく似合う、爽やかなセレクションです。

この夏、それぞれの暮らしの中で、ドライフラワーの新しい表情に出会っていただけますように。

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