Vol.05 —  Agapanthus

アガパンサス

ヒガンバナ科アガパンサス属

雨上がりの光を受け、小さな花がひとつになって空へと開いていくアガパンサス。
原産は南アフリカで、日当たりの良い岩場や草原などに自生しています。暑さや乾燥に強く、一度根付くと毎年花を咲かせる丈夫な植物として知られ、世界各地の庭園や街路、公園などでも親しまれているお花です。

大航海時代を経た17世紀以降、南アフリカのケープ地方はヨーロッパとアジアを結ぶ重要な寄港地でした。航海士や植物学者たちはこの地で数多くの植物と出会い、アガパンサスもそのひとつとしてヨーロッパへ持ち帰られます。
エキゾチックでありながら気品ある花姿は当時のイギリスやフランスの貴族たちを魅了し、庭園を彩る観賞植物として広く栽培されるようになりました。
明治時代に日本へ伝わると、その丈夫さと美しい花姿から栽培が広まり、今では梅雨から初夏の風景を彩る花として親しまれています。

アガパンサスの花言葉には「恋の訪れ」「知的な装い」「誠実な愛」などがあります。
属名”Agapanthus”はギリシャ語の「agape(愛)」と「anthos(花)」を組み合わせた言葉で、「愛の花」という意味を持つことから、こうした花言葉が託されました。

身近な場所で咲くアガパンサスも、遠い異国から受け継がれてきた植物のひとつ。
姿を見かけたときは、海を越えて世界へ広まった歴史にも思いを馳せてみてくださいね。

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